リタイアは会社人間から地域人間になる瞬間。地域貢献と仲間作りを何よりの楽しみにして!

会員同士の交流はどんな風に行われているのですか?

よくぞ聞いてくれました(笑)。それは大事なポイントですよね。
ホームページや会員募集のチラシにもしっかり記していますが、私たちSFSの活動目的は、「地域社会に貢献します」「出会いの場を提供します」「コミュニティビジネスを創出します」の三つに凝縮されます。二番目に掲げているのがまさに出会い、会員や地域の人たちとの親睦・交流です。

最近、趣味の会がとても盛んになってきたんですよ。ほとんど自然発生的に、いろいろな趣味のグループが生まれています。名づけて「あれそれ会」。「あれあれ!」「それそれ!」で話が通じる楽しい仲間の親睦の集いです。39人も所属しているんですよ。中でもトレッキングは人気がありみんなで自由に計画し今年は屋久島や上高地などに行きました。私も企画して尾瀬を歩いてきました。SFSの参加者は夫婦単位ではなく単独参加も多いのですが、こういった趣味の会は、ご夫婦で参加される機会にもなり、大変有意義なんですよ。もちろん尾瀬にはうちのワイフも一緒に行きました(笑)。

また、今年9月には「趣味の作品展」を開催。藤沢市の市民ギャラリーをお借りし、9月16日~一週間、会員とその家族の作品全98点を展示しました。洋画、水彩画、パソコン水彩、写真、竹細工、陶芸などが並び、来場数も817名と大盛況ぶり。出展側も見に来る側も、どちらも楽しく交流できる機会になりました。私もパソコン水彩や下手な油絵を出展しましたよ(笑)。



今後の課題、目標は何ですか?

男性会員が多いので、もっと女性に参加して欲しいと思います。地域密着のコミュニティを作るには、やはり女性のパワーが必要です。女性の感覚、センス、意見をもっと取り入れていきたいですね。同様に、若い人の参加も望んでいます。ちょうど団塊世代のリタイア時期ですが、思いのほか参加される方が少なくちょっと誤算で…。立ち上げた私たちはどんどん歳を取っていきますし、コミュニティには若返りが必要です。SFSでは、年齢、性別、経験を問わずメンバーを大募集しています!

収益面での目標を述べると、これまで事業型NPOでやってきましたが、ある程度まで頑張ると収入が伸び悩んできます。昨年は年間1千万円を売り上げましたが、さて来年はどうするか? 希望としては、会員100人・1,500万円程度の売り上げを目指します。
しかし最近ではSFSの中でメンバーの交流や趣味を楽しむ活動が増えその分事業活動が手薄になり売り上げが増えなくなる心配もしています(笑)。

最後に、二宮さんのこの活動への思いを聞かせてください。

この湘南地域は自然や気候と美味しい食べ物に恵まれていますが、それだけでなく素晴らしい人たちが集まっているのではないでしょうか。ここに入ってくるシニアたちもそうです。
私たちがなぜこのような活動をしているかといえば、残りの人生を楽しみつつ、少しでも地域に貢献することが最大の目的です。事業型NPOとしては営利も追求しますが、そればかりではないんですよね。大切なのは、やって楽しい、やって収穫がある、というメンタル面です。私は、「楽しみと報酬が必要」と考えています。報酬とは金銭だけでなく、ソーシャルリターン
な名声もあるでしょう。人それぞれの手応えを、この活動を通して得ていただければと願っています。

ここは、学習の場でもあるんですよ。会社で培ってきた技術や知識はベースになっても、そのままでは通用しません。地元や時代に合わせ、新たな技術や知識を習得する必要があります。人間とは面白いもので、遊びばかりではそのうち飽きてしまうんですよね。もちろん仕事ばかりでも同じことが言えるでしょう。そこで、ここではいろんな勉強会を頻繁に行っているんですよ。ホームページ作成、パソコン周辺機器の扱いやメンテナンス、さらにISOコンサルティング。それぞれの勉強会にそれぞれが手分けをして講師を務めます。会員の得意分野を生かす教養講座は人気がありますがもっと賑やかにしたいですね。1回目に以前一度「湘南おしゃれ研究会」をしたのですが好評だったので、次の企画を考えたいと思います。

湘南ふじさわシニアネット(SFS) 活動のポイント

  • ●「地域社会に貢献します」
  • ●「出会いの場を提供します」
  • ●「コミュニティビジネスを創出します」
  • ●年齢、性別、住所問わず参加できる!
  • ●培ってきた技術を活かすワーキンググループが豊富
  • ●趣味の会「あれそれ会」でワイワイ仲間作り
  • ●勉強会や編集会議をさまざまに開催、刺激的!
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http://www.sfs-net.com/
活動内容が分かりやすく紹介されているホームページ。会員一人ひとりの紹介や募集、勉強会の開催予定なども随時更新。会員以外の人で「パソコンが習いたい」「ホームページが作りたい」「パソコントラブルで困った!」など要望に応じた出張サービスもある。

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http://e-comm.cityfujisawa.ne.jp/efp/
えのしま・ふじさわポータルサイト
エリア内の観光やお店情報の検索はもちろん、イベントや歳時記の随時更新、暮らしに役立つニュース、災害情報、天気予報なども。毎週火曜に編集会議を開いているだけあって、記事に見応えあり!

二宮欣司さん/Kinshi Ninomiya

1941年大阪府生まれ。府立住吉高校卒。慶応義塾大学経済学部卒業後、日本電気株式会社に入社。流通・サービスシステムや、ネットワークシステム事業に長年携わる。1998年㈱ネットワークコミュニティクリエイションを4社で共同設立。全国10万人の女性専用ネットコミュニティ『メルチャ』を構築する。2000年に同社代表取締役社長就任、2003年退職。同年「湘南ふじさわシニアネット」設立。翌2004年NPO法人認定。学生時代からなぜか神奈川方面に住むことが多く、藤沢には20年前に移り住み、終の棲家とする。



Q1 退職パーティっていくらくらいかかるの? Q2. コーディネーターは何をしてくれるの? Q3 どんな内容のパーティなの?